絵馬 酒造り図(えま さけつくりず)

指定年月日 |
平成27年10月21日 |
種別 |
有形民俗文化財 |
員数 |
一面 |
材質 |
杉・檜(ひのき) |
寸法 |
横181cm
縦83cm
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時代 |
明治時代 |
作者 |
北越 森庄吉 |
所有者 |
大谷 高龗神社 |
外部リンク |
高根沢町図書館デジタルミュージアム
絵馬を拡大して見ることができます。 |
解説
この「酒造り絵馬(※1)」は、地元の造り酒屋の主人が大谷の高龗神社(たかおじんじゃ)に納めたものです。高い位置にかかげられる形の額(がく)で、仕事の様子などを描いた生業絵馬(なりわいえま)です。生業(※2)(なりわい)とは、生活するための仕事のことです。
120年以上の間、良好な状態で保存されていて、町の明治時代の地場産業(じばさんぎょう)(※3)を今に伝えています。
画面は8コマ連続で、伝統的な酒造りの作業をすすめていく順序がいきいきと描かれています。
1 洗米(せんまい)
原料の酒米(さかまい)をおけに入れて洗う。
2 麹(こうじ)づくり
むした米を麹蓋(こうじぶた)に広げ、麹菌(こうじきん)を米に付けて、室(むろ)というあたたかい部屋の中で菌(きん)を繁殖(はんしょく)させる
3 酛(もと)づくり
大きなおけに蒸米(むしまい)・麹(こうじ)・水を入れて三人一組となり酛櫂(もとかい)という棒で液状になるまですりつぶす
4 醪(もろみ)仕込み
仕上がった(もと)に蒸米(むしまい)・麹(こうじ)・水を3回に分けて加えながらかきまぜる。
数日たつと発酵(はっこう)して醪(もろみ)の表面にあわがたちはじめ、一カ月ほどで膜(まく)に変わる。
5 槽掛け(ふながけ)
醪(もろみ)を酒袋にうつしてしぼって、日本酒と酒粕(さけかす)に分ける
6 清酒(せいしゅ)ため(せいしゅため)
しぼった酒を入口おけへ入れる
7 火入れ
釜場(かまば)で清酒(せいしゅ)に熱を加える
加熱することで殺菌されて日本酒がくさるのを防ぐ
8 出荷(しゅっか)
店で取引きやはかり売りをする
※1絵馬…神社や寺院に祈願するときや願いが叶ったお礼として納めるもの
※2生業…生活するための仕事のこと
※3地場産業…その地域の条件をいかして、特産品をつくっている産業
「学ぼう!活かそう!生涯学習」
このページに関するお問い合わせ先
高根沢町教育委員会事務局 生涯学習課
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